すみやかに手続きを済ましてすこやかに暮らす

公共料金の支払いをクレジットカード決済に変更したり、年金の学生免除の申請をしたり、マイナンバーカードを作成したりといった事務手続きをするのが得意で、それが必要になればすみやかに処理している。得意と言い張ったものの必要な書類を準備して各機関のスタッフにどうぞよろしくおねがいしますと押し付けるだけだから無責任なものだし、正確には処理可能なタスクが積み重なっている状態が苦手で単に神経質なんだと思う。あと人と対面で会話ができる貴重な機会を逃すまいとしている。

今日もそのような事務手続き(具体的には大学構内に駐輪するためのステッカーの配布とTOEICのスコアで単位認定する制度の申請)が発生したので、朝イチでキャンパスを訪れた。まじでそこまで急ぐ必要ないのにな。昨日単位申請へ行ったら受付は明日からだと門前払いをくらったという背景があり、いつも以上に手続きに対して前のめりになっていたというのもある。とにかく無事にステッカーを入手し、単位申請が完了したので良かった。

手続きを終えた解放感に包まれながら、10時からのアルバイトのために正門を抜けて帰ろうとしたところ、桜の木の下で写真撮影をしようとしている新入生の母親に声をかけられた。新入生の男の子はずっとふてくされたような顔をしていたのでもしかすると第一志望の大学ではなかったのかもしれない。僕は指定校推薦で入学したのでもっと晴れやかな顔(私の入学を認めてくださり本当にありがとうございますと微笑む顔)で写真撮影に臨めたと思う。残念ながら入学式を経験できなかったので、実際のところ凛とした面構えでカメラに収まっていたかどうかは分からない。僕からも写真撮影を頼めばよかったかもな。春だし。写真を撮り終えたあの一瞬で自分のスマートフォンを渡して撮影してもらおうと判断する瞬発力が僕には明らかに不足していて、それは事務手続きを難なくこなすことよりも生活を豊かにする技術なのではないかと思う。ピボットターンを踏めば踏むだけシュートチャンスは少なくなる。ボールが渡り次第すみやかにターンしてショットするのが望ましい。これがすべてに適応される。

帰りに行きつけのパン屋へ立ち寄り、クロワッサンとアップルパイを購入。強風。自転車が倒れ、チェーンが外れていた。内側がモチモチでバターの甘さが口いっぱいに広がるクロワッサンと引き換えに、自転車屋で修理・点検を頼むという処理すべき手続きが降りかかってきた。すみやかに自転車屋へ向かうと、開店前だったので、バイトのためにいったん帰宅。昼休みに自転車を預け、退勤直後に自転車を回収してきた。我ながらあっぱれ。無料で外れたチェーンを直してくれる自転車屋さんに目を見てありがとうを伝えたい。