街壁

すぐに片付けないといけない作業をアルバイトで済ませて、何日か置いたカレーとツナのコールスローを食べて、大学生協で村上春樹の新作を手に入れた。僕は大学生協の組合員なので1割引きで本を買えます。それでもほとんどの教科書はメルカリで買ってる安いから。

実家の共有本棚はけっして充実しているとは言いがたいもので、本を読むとなると近所のスーパーに併設した書店へ行くしかなかった。そこでは主にビジネス書と雑誌とライトノベルが販売されていて、奥のほうの中古本のコーナーでは100円とかそこらで文庫本が叩き売られていた。立ち読みしてしっくりきたのは村上春樹の作品くらいしかなかったので、高校生のころの私はバスケットの傍ら、彼の作品をよく読んでいたのでした。村上春樹の小説を(それも単行本を!)新品で買える機会はこれがはじめてだったし、このわずかな機会を見逃せないと思ったので街壁を買った。ちなみに団殺はタイトルがおっかなかったので見送りました。

ざっくりいうとマネジメントを専攻しているだけど、実務への貢献しようとしまくっている分野だから、いちど企業に務めた経験があった方がはるかに問題意識をもって学べる・研究できるだろうなと思いながら座学に邁進している。なにより楽しそう! 専攻にはあまり関心はなくて、そのバックグラウンドとか研究の方法論とかが気になっている気がする。受講している組織行動論のオリエンテーションで、自己決定の感覚と幸福度にはつながっているみたいな話があって、ここ最近おれの考えていることと同じでわかると思った。共感から入って仲良くなる。

大根とにんじん、小松菜と油揚げのみそ汁と焼さば、納豆と白ご飯を夕飯とした。食べ終えてから、脂っぽいものが食べたくなって、マクドナルドのチキンナゲットかセブンイレブンのホットスナックか、あるいはポテトチップスを買いに行くことをかなり前向きに検討したけれど食べないことにした。おいおい効いてくる支出だし、食べなくてもなんとかなるからだ。しないことをするという意思決定もあり。自己肯定感じゃなくて自己決定感で幸福を目指してゆけばもっとヘルシーなんじゃないですか。ナゲットへの熱いまなざしがよみがえってきたまだ食べたい。

村上春樹『街壁』