替えのきかない吹きかた

9時からの講義を履修していたので、半時間くらい前にキャンパスに着いた。この春から、キャンパスに学生が大勢いる。ベンチに座って作業をしていたり、しばふのあるところに座ってお喋りをしていたりと、楽しそうに時間を過ごす学生で賑わっていて嬉しい。おれもあんな学生生活を送りたかった、みたいな執着は薄れてきたのは諦念と関係がありそうだけど、そこまで悲観していない。

まだ第1週目なので、大規模な予習が発生してそれに追われる事態に直面していない。直面しそうという期待(僕はどのくらいのキャパシティがあるのか知りたいという気持ちはある)、というか予感をしている。このセメスターが山場なので、それを乗り越えていきたい。このあいだ友だちが僕について「タフで、高潔」だと評してくれたのが、実際どうかは置いておいて、とてもとても嬉しかったので、いまは特に「タフ」の部分をやっているという感覚がある。

15時に帰宅して、スーパーで買ったあんぱんを魚焼きグリルで温めておやつにした。郵便ポストに2冊の本が届いていた。ひとつめは、友だちの日記本だったので無事届きましたってDMを送った。ふたつめは、ブックオフで買った講義で使うための教科書だったんだけど、ほぼ新品で、中に「謹呈 著者」って紙が挟まれていた。この旨を担当教員にDMで伝えようかな。

窓を開けるととびきりの風が入ってきて、それを受けながら予習を進めていたんだけど、あまりにもとびきりの風・替えのきかない吹きかただったので、散歩へ切り替えた。1年で数日しかないちょうどいい日という概念を知ってから、快適に過ごすことのできる日は滅多にないものとして捉えていたんだけど、この春ってちょうどいい日がけっこうある。これって受け手の問題ですね。吹きかたの解釈は、ちょうどいい日・過ごしやすい日の理解は、私たちに委ねられているってことです。幽体コミュニケーションズはそのやり方のひとつを提示してくれていてかっこいい。明日は雨が降るらしくて登校するのが億劫だなとしょげていたんだけど、そのしょげとは異なる次元で、好意的な解釈をできるといいと思う。おれは好意的な雨を降らせる。