跡もきらきらしてる

1リットルの水が収まるナルゲンのボトルを持ち歩いている。空っぽのままリュックサックに詰め込んで、大学構内にひとつだけあるウォーターサーバーで水を汲んでから、授業に出席している。今日は4時間ほどキャンパスに滞在するつもりだったので、7分目くらいまで冷たい水を入れた。ボトルとキャップのつなぎ目を指で引っ掛けてぶらぶらさせながら教室へ向かった。キズだらけの水筒に太陽の光がさして、きらきらし損ねていた。部活で使うために高3の時に手に入れたもので、部活終わりに自転車のかごに投げ入れていたので、荒っぽく使った跡が残っている。朝出る前に粉末のポカリを入れるのを忘れないようにしていた。11月に引退してからもしばらくポカリの匂いがとれなかった。

学部のゼミに強固なコミットメントとともに参加するわけでもなければ、共同研究室が割り当てられているわけでもないという、あまりない境遇になったことで講義以外で日常的な会話をするタイミングを失うことになりそうという予感がしつつある。アルバイトのシフトを減らさざるを得なかったのも要因としてある。ここ数日なんとなく気分が落ち込みぎみだったんだけど、もしかすると雑談をしていないからのような気がしていて、これは結構早めに対処しないとしんどいことになりそう。今のところ具体的な対処の方策は思いついていないんだけど、あたりがついているという状態は気を楽にしてくれるから好ましいと思う。おしゃべりしてる場合じゃないという話もあるが、そんな話ないほうがいいよ。

1週間くらい前に友だちに紹介された『舞妓さんちのまかないさん』を湯船の中で観終えた。作られる料理がどれも美味しそうで目が離せなかった。仕込みさん・見習いさんであれ、まかないさんであれ、中学を卒業したばかりの幼い人たちが閉鎖的なコミュニティで労働に従事させられるのはどうなんですか。屋形から離脱する人も描かれていたけれど、彼女のような人たちはどのようにやりくりしていくんだろう。この作品を教えてくれた友だちが、卒業から就職まで1年くらい空けてほしい、って勧めて(?)くれて、ここずっとせかせかしているから、そういうのもありかも。最近なんかぼーっとしている天気のせい? 今朝レビュー論文とか読みつつ研究テーマちょっと思いついた。ナルゲンのこときらきらし損ねていたって書いたけれど全然そんなことなくて、いくつか擦った跡とかあってかっこいいし美しい。あと昨日のことなんだけど、人生を一貫した壮大なプロジェクトにしなくないと思ったので記しておく。企画みたいな生き方したくなさすぎる。